趣味で作る燻製

                          トップページへ スモークメニューへご注文はこちら

このコーナーは台所で簡単に作るために、またさらに手の込んだ燻製を作るための手がかりとなるよう日頃 実演しているクイック
スモークをご紹介します。
追)中華鍋を使ったスモークは以前より雑誌やテレビなどでも紹介されています。レストランなどで短時間スモークするときによく使われ
  初めての方でも手軽に出来るのでここにご紹介しました。

燻製を作ったことのある人で、塩辛くできたり、酸っぱくなったり、スモークがきつくなったりしたことは無かったですか。
趣味で作られる方のお話を聞くと、このような失敗の方が多いのです。それは、テレビや雑誌の情報が大きいようです。
(全部ではありませんが)

テレビでも雑誌でも見事に燻煙色がついた写真が載っていますが、これを基準にしてしまうと強すぎます。そして水分の多い材料では
酸味が出て
きます。
また多くの雑誌のレシピは少し塩辛くできあがりますので、肝心の塩加減のところでつまづいてしまいます。
 燻製の基本的な作り方は各雑誌に細かく紹介されていますが、これは保存を目的にした作り方で冷蔵庫や冷凍庫があり早めに
食べてしまう分
にはもっと簡単に作れるのです。

ここがポイント
@塩加減
 何はともあれこれが味の基本です。ちょうど良い塩味にすることが、おいしい燻製にするもっとも大事なポイントになります。
 
A燻煙をかけすぎない。
 見た目薄くても口に含むと燻煙香はあります。

Bスモーカーに脂受けを付ける。
 温燻や熱燻の場合材料から出る脂が熱源に落ちると焦げ臭が付くので間に脂受けを設けます。

それでは実際に作り方をご紹介しましょう。

魚(ヤマメ)の燻製(熱燻仕上げ・ふり塩法)
 これはできたての熱い内に食べてもらう作り方ですから、ふつうの焼き魚感覚ですね。

  用意するもの:中華鍋、アミ、ふた(できればガラス)、チップ、アルミホイル・ペーパータオル
       材料:中華鍋に入る大きさの魚(今回は冷凍していたヤマメがあったのでそれを使いましたが、アジやイワシなども
           おすすめです。
長いサンマなど半分に切って入れると身がめくれます。)
          粗塩(魚の3%量)

 

[材料の下処理]
内臓を取って水洗いしペーパータオルで拭き取ります。

イワナなど表面のヌメリが多いときは塩を擦り込むようにして
水洗いします。
今回は冷凍を使いましたので内臓を取りましたが、出来上が
りすぐ食べる熱燻なので鮮度の良い物では取らなくてもかま
いません。エラも残っています。
温燻や冷燻で仕上げ何日か熟成させるときは、エラ・内臓・
頭は取ります。
[3%の振り塩]
魚が2匹で200cなので6cの粗塩を両面にふり
かけました。

短時間仕上げ
すぐ作る場合は、塩(たっぷりと)で魚を包み1時間
半置きます。
釣った魚をすぐ作るときはこの方法がいいですが、
塩がもったいない。
軽く表面にすり込みます。
ラップをかけて冷蔵庫へ。
約一昼夜おきます。
一昼夜置いた状態。
流水で軽く水洗いします。表面の塩を洗い流す程度。
短時間仕上げで塩をまぶした場合もここから同じ。
ペーパータオルで表面の水分を拭き取ります。
風乾はしません。


[スモーカーを用意]
中華鍋にアルミホイルを敷き、チップをひとつかみ入れアミを
乗せます。

アルミホイルは、チップから出るタール分が鍋に付くのを防ぐ
ためと、魚から出る脂を受けるため使用します。
チップの量はこんなもんです。(約20cでナラを使いました)
熱を加えている間燻煙している必要はありません。
フタはガラスの方が見えるのでおすすめしますが、無ければ
何でもかまいません。アルミホイルでフタにしてもOKです。
隙間が出来ても問題なし。



[燻煙]
アミに魚を並べフタをしてガス台へ。
火は最初強めにして、煙が出てきたら中火か弱火で20分
燻煙します。
台所のガス台で換気扇を回しながら出来ます。
弱火にして約5分くらいで、煙が中を回り出します。
少し色が付いてきました。

鍋とフタに隙間がなければ外に漏れている煙の量は
ほんのわずかで換気扇で十分処理できます。
約20分後出来上がり。
身はとても柔らかくちょうど良い塩味でスモークもしっかり
かかっています。
チップはまだ少し残っています。
焼いた状態と違うのは、魚に張りがありますよね。これは
高温で短時間に蒸し焼きにしましたので、魚の水分が残っ
ているからです。
フタに隙間のあるものですと、水分が抜けて焼いたものと同じ
ようになります。

アミの空いているところに出来合いのたくあんを入れると秋田名物いぶりがっこが出来ます。アルミホイルにナッツなど入れておいても
良いし、一夜干しのイカや魚を使えば塩漬けの必要もありません。
さらにオリジナルな作り方は、ふり塩のところでいろいろなスパイスやハーブ・香味野菜などを加えるといいでしょう。ただしふり塩法で
はスパイスは強めに残りますから、少な目に使用した方がいいです。スモーカーが一斗缶くらいの大きさでしたら、スモークウッドを使う
ことで冷燻・温燻が可能になります。

ここで塩抜きや風乾は、と思う方もいると思いますがスモークサーモンのような出来上がりを考えると、強めの塩漬けと塩抜きそして風
乾などが必要になります。またイカや豆腐など水分が多い物は酸っぱくなりますので、風乾して燻煙をかけるときもフタに少し隙間を作る
か時間を短くするようにします。

いずれ味の基本である塩の塩梅(あんばい)をここで押さえればいろいろバリエーションが出てきます。
燻製は一つの材料で無限大に近い作り方がありますから、出来上がりをどのようにしたいのか思い浮かべてチャレンジしてみてください。

いかがでしたか
ここにご紹介した方法は、見ていてもアッという間に出来しかも美味しいので魚嫌いの子供たちも喜んで食べてくれます。一緒に作ると
良いですよ。


ソミュール法(漬け込み液によるたて塩法)や肉類の燻製は次回ご紹介します。


                            トップページへ   スモークメニューへご注文はこちら